« April 2013 | トップページ | June 2013 »

2013.05.29

人間とは何か 29 May 2013

 パナソニック創業者である松下幸之助氏は言うまでもなく「経営の神様」であり、その功績は世界に知れ渡っています。私は直接お姿を見たことすらありませんが著作はこれまでに何冊も読んできました。ところでその著作ですが、あれほどの経営者が何故多忙の合間に膨大な本を書く必要があったのだろうかと漠然と思っていました。

 何故でしょうか?

 偉大な経営者の深淵な心を推しはかる力量が私などにはありません。パナソニックのホームページhttp://panasonic.co.jp/founder/story/8-1.htmlに印象深い記述を見つけました。

===
130529a 経営活動を通し、そしてPHP研究を通して、いつしか幸之助は、「人間とは何か」という根源的なテーマと向き合っていた。これこそ、経営活動を通して半世紀もの間、追い求めてきたものではないか。 経営者としての成功が揺るぎないものになればなるほど、探求心は募った。そして昭和47年、長年、思索してきた「新しい人間観」について、一つの答えを一冊の本にまとめた。 書き終えたとき「自分は結局このことが言いたかったのだ。自分の考え方の根本はこれに尽きる」とさえ思った著書、「人間を考える----新しい人間観の提唱」である。
===

 経営活動を通して「人間とは何か」というテーマと向き合っていた、その記録が松下幸之助氏の著作だったのか、と思いました。経営の神様から凡人が学ぶことは「経営とは人間とは何か」を追求することだということなのだということです。宇宙の創造から生命や進化の構造などを通じて、実に不思議な人間の行動の原理原則を推測し、企業活動をそこに沿わせていくということが経営なのです。

 そう考えるとJALを再生させた京セラ創業者の稲盛和夫氏の「経営12ヵ条」も「人間とは何か」に基いて書かれていると思うと霧が晴れたように感じられます。

1.事業の目的、意義を明確にする
 公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。

2.具体的な目標を立てる
 立てた目標は常に社員と共有する。

3.強烈な願望を心に抱く
  潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと。

4.誰にも負けない努力をする
  地味な仕事を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続ける。

5.売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
  入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる。

6.値決めは経営
  値決めはトップの仕事。お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である。

7.経営は強い意志で決まる
  経営には岩をもうがつ強い意志が必要。

8.燃える闘魂
  経営にはいかなる格闘技にもまさる激しい闘争心が必要。

9.勇気をもって事に当たる
  卑怯な振る舞いがあってはならない。

10.常に創造的な仕事をする
    今日よりは明日、明日よりは明後日と、常に改良改善を絶え間なく続ける。創意工夫を重ねる。

11.思いやりの心で誠実に
    商いには相手がある。相手を含めて、ハッピーであること。皆が喜ぶこと。

12.常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で

2013 05 29 [小松おすすめの一冊] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2013.05.25

高橋くん佳穂さん 石の教会での結婚式 25 May 2013

130525a

130525d

130525b

 軽井沢石の教会内村鑑三記念堂http://www.stonechurch.jp/で高橋秋博くん、佳穂さんの結婚式が行われました。創業期に新卒で入社され、今日のSHIPの礎を築いてこられた二人が結ばれることとなり、SHIP関係者だけで30人以上も駆けつけ、みんな心の底からお祝いしました。

130525e
 高橋くん佳穂さん、そしてご両家の皆様 本当におめでとうございました。 

130525c

 石の教会は内村氏の無教会思想にもとづいています。無教会とは教会を無にするということではなく、信仰ながくても制度がなくても祈る時、その場所が教会になるという考え方です。まさしくこれから築く家庭が「祈りの場」になっていくのだと思います。

 日本一の夫そして妻となってください。

2013 05 25 | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2013.05.22

F=ma 22 May 2013

 「F=ma」はワケがわかっていてもいなくても、誰もが一度は目にしたことのあるニュートンの「第2法則」です。F(運動量)=m(質量)*a(速度、本当は加速度)であり「運動方程式」と言います。普通の人が普通に触れる物理的な現象はすべてこのシンプルな式に基づいていると考えて良いと思います。ニュートンが偉大なのはそれまでバラバラの現象と思われていた物理的運動をひとつの法則にまとめたことです。このことによって科学は飛躍的に進化し今私達が目にする世界ができていったともいえます。もちろん法則には例外も発見されますが、それは相対性理論や量子力学といった法則で補完されてきました。個別の現象を個別の現象として把握することはもちろん大事ですが、Aという個別の現象とBという個別の現象、そしてn数の現象群に共通のパターンや法則を見出すと、現象の把握や現象を好ましい結果に導くことも容易になります。成果を多くアウトプットできる人は概ねこうしたルール化に長けている人です。そうしたルールをチームで共通化していくことで生産性は飛躍的に向上します。

 以下は仮説ですが、私達の業績アップ支援は CVS(結果)=AV(量)*CVR(率) に基づいています。これは見込み客獲得でも、成約客獲得でも既存客からのリピート獲得でも同じです。CVR(率)を決定するのは「ポジショニング*コンテンツ*エグジット」です。

130522a_2 CVRの構成に関して、多少わかりにくいので飲食店を例に解説します。まずはポジショニングですが、デートコースを考えている人を思い浮かべてください。ミシュラン認定で1人2万円くらいのイタリアン・レストランと一人だと2000円もいらないサイゼリアがあるとします。どちらの店も顧客層を最初から絞り込んでいるので、入ったお客さんにそれぞれに満足を与えることができます。一方でサイゼリアに入ったと思ったのに一人1万円請求されたら怒りますし、その逆だと経営が続きません。ポジショニングは顧客をセグメントして事前期待の方向性を決定する機能です。
 コンテンツはポジショニングに誘導された方向性に沿った料理の内容になります。サイゼリアでは人気でもミシュラン店では250円のサラダが喜ばれることはありません。エグジットは飲食店の場合は再訪ですから、思った通りの内容にプラス・アルファの何かがあったら再訪が達成されます。

 見込み客集客の場合、一定ボリュームの人が広告文に誘導されてホームページを訪問して、直感的に方向性を把握して自分の事情に合っているようであればコンテンツにコンタクトします。そこで得たい情報と薦められている商品・サービスが自分の想定に比較して十分であれば納得度が上がります。納得度が十分上がった人は時間的には様々なケースがあると思いますが問い合わせ・コンタクトというアクションに向かいます。アクションはわかりやすい導線が準備されていることがとても重要です。
 成約客獲得においては一定数量の商談が当然必要ですが、面談のときに自分の課題を解決してくれる人であることを一瞬で把握してもらうことがポジショニングになります。コンテンツは問題解決の仮説、仮説を満たす要因、解決できる証拠になります。エグジットである契約は商品サービスがメニュー化されてパッケージ化されている方が都度都度見積よりも効率が良くなることは言うまでもありません。

 「企業活動は顧客を創造すること」です。企業活動を CVS(結果)=AV(量)*CVR(率) の複層的な連続運動として捉えることで凡人でも経営の要点が見えてくるような気がします、、、と凡人がつぶやいておきます。

2013 05 22 [小松の足跡~未来を見据えて~] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2013.05.18

原理原則とコンサルティング 17 May 2013

 今月のSHIPリフォームセミナーで私がビジネスモデルを考えるときに依拠している3つの「原理原則」を紹介しています。それぞれ項目では下記です。

 1.パレートの法則

 2.ポーターの競争戦略

 3.グッドマンの法則

【パレートの法則】
 私も含めてヴィルフレド・パレート氏の著作を読んだことのある人は少ないと思いますが、パレート氏が19世紀のヨーロッパ社会を統計的に分析し「20%の高額所得者のもとに80%の富が集中し、残りの20%の富が80%の低所得者に配分される」とした考察は「パレートの法則」としてよく知られ、その後人々の経験則とも結びつき「2割の要因が8割を決定する」というのは物事を分析あるいは予測するときのひとつのフレームになっています。
130517a
 ビジネスモデルを作るにあたっては「2割の企業が8割の売上・利益」を占めるであろうことは誰にとっても受け入れやすい経験則でありますが、何故か住宅リフォーム業に参入する人は「何でもやります」屋さんを掲げて、積極的に80%のポジションに入ってしまうことが多いように見受けられます。この法則をさらに応用すると下記のようになります。要するにお客様を絞り込んでその視線における上位20%に入ること、つまりは「一番店化」することが法則にかなった戦略なわけです。

【ポーターの競争戦略】

130517b

 これは以前もブログに書きましたが、ビジネスで競争力を持つためには、コストリーダーとなって「回転率」を上げていくか、差別化を計って付加価値を上げるしかなく、それを実現するためには分野を特定して集中していくということで、誰にとってもわかりやすいことなのですが、現実は「何でもやります」屋さんになって回転率も付加価値も下げるビジネスモデルに陥る経営者が少なくないように思います。

【グッドマンの法則】
 これをブログで書くときは少し複雑な前置きがいるのですが、もともとは「アメリカにおける消費者苦情処理」の調査委託を受けた TARP 社のジョン・グッドマン氏が“消費者苦情がもたらす企業利益の計量化(Consumer Complaint Handling in America)” の調査結果から発見した理論があります。それを佐藤知恭氏の見解を通して日本に紹介したものが正確には「グッドマンの法則」といいます。
 グッドマンの法則は三つあります。
 第1の法則
 不満を持った顧客のうち苦情を申し立てその解決に満足した顧客の当該商品の再購入決定率は、不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客のそれに比較してきわめて高い
 第2の法則
 苦情処理に不満を抱いた顧客の非好意的な口コミの影響は満足した顧客の好意的な口コミの影響に比較して2倍も強く販売の足を引っ張る 
 第3の法則
 企業の行う消費者教育によって、その企業に対する消費者の信頼度が高まり、好意的な口コミの波及効果が期待されるばかりか、商品購入意図が高まり、かつ市場拡大に貢献する

130517c
 住宅リフォーム業のようなサービス業の場合、少し応用して解釈する必要はありますが、ほぼ字義通りです。私はこれに人口減少の要因を含めて既存顧客へのサービス向上が企業存続の中心であることをお伝えしております。

 原理原則は真新しいものではありません。むしろ誰でも知っていることです。しかし「知っていること」と「やっていること」は天と地ほど違います。業績も社員満足も企業間で天と地の差があります。ひとえに「原理原則」に基いて「やっている」か否か、その違いや差だけなのだと思います。従って私はコンサルティングの現場でも当たり前のことしか言いませんが、お役立ちできるのは「超」がつくほど当たり前だからなのかもしれません。

2013 05 18 [小松の足跡~未来を見据えて~] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2013.05.05

強いチームの創り方 5 May 2013

 今朝の日経新聞では、韓国経済におけるサムスンの突出した業績を取り上げていました。大手7グループにおける連結営業利益の7割、主要民間企業における総資産の19.6%をサムスンが占めるそうです。普段は日本の家電メーカーとの比較が多いですが主要メーカーが大幅赤字を計上している中では直近の比較はニュース性がもはや乏しいのかもしれません。強さでいえば日本ではソフトバンクが今期はNTTドコモを連結営業利益では抜くと宣言しているのが目立っています。

 韓国でも日本でもこれらのクラスの企業であれば入社する人材の質はそれほど変わらないと思われますがなぜ業績には差がつくのでしょうか。もう少しラフな言い方をすると同じレベルの人材で「強いチーム」と「強くないチーム」になってしまうのは何故なのでしょうか。

 私達の同業のコンサルティング・IT関係でも、私達の顧客である住宅リフォーム会社でも同様です。「強いチーム」と「強くないチーム」の差がどこで生まれてくるのでしょうか。

 結果からいえば、「生産性」の違いです。強いチームは利益を上げる「強い現場」になっています。強くないチームは利益を上げない「強い現場」になっています。両方とも「強い現場」はあるのですが、結果が違います。

 利益を上げるには利益が上がる原理原則に則っていなければなりません。それは差別化とコストコントロールにより付加価値率と回転率を上げていく戦略が展開されることです。その戦略を関わるメンバーが意識してパターン行動できるようにリーダーが制御できていれば「強い現場」は生産性を上げて利益を上げます。「強くないチーム」においてはリーダーが原理原則に基づいた戦略の手綱を引いていないので「強い現場」がそれぞれに真面目に仕事に取り組んでしまい生産性も顧客満足もロスしてしまう真逆の結果がでます。そうなると当然のことながら関わるメンバーの給与や待遇も下がることになります。

 では結果の前工程である戦略とは何から生まれてくるのでしょうか?

 それは強い目的意識だと思います。

 何故この目標を達成しなければならないのか?
 この目標を達成するためには何をどのように行わなければならないのか?

 目的意識 ⇒ 原理原則 ⇒ 戦略 ⇒ 現場における戦略展開

 強いチームは上流部が明確なので「強い現場」がパターンを修正しながら最適行動をします。
 強くないちームは上流部がおぼろげなので「強い現場」がそれぞれ勝手に動くことになるか、修正されないパターンを惰性で繰り返すことをします。
 目的意識を明確にすることがトップの最も重要な仕事なのです。

 現場における戦略展開はRPDCAのD(Do)になりますが、R(リサーチ)とP(計画)を経て、Doがパターン化されていることでC(チェック)が即座にできて修正A(アクション)が素早くできます。現場のDoのパターン化はトップの意を受けたマネージャーの最も重要な仕事です。

 トップがトップの仕事をしてマネージャーがマネージャーの仕事をする。メンバーは「強い現場」を構成する。これが強いチームの創り方だと思います。 

 住宅業界においては1年後の消費税増税による需要減(=経営環境の変化)を踏まえてR(リサーチ)とP(計画)がかつてないほど重要になります。私達はスキルを上げてお客様の思考の上流部へのお役立ちが求められてきました。お客様とともに私達もあらためて「強いチーム」に進化する決意をして行動します。

2013 05 05 [小松おすすめの一冊] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック